ほぼ毎日のように書いている文章や、ご案内状のどこかに、読んでくれている人に向かって、「心よりありがとうございます」とか「心よりお待ちしております」と、もう長いこと書いています。お店をはじめた頃は、「心にユーモアを」と書いていたのですから、まだまだよちよちでした。今では「心より」とつけないとなんだか気持ち悪くなるくらい、呼吸をするように、無意識でもそれが言いたかったんだなぁと、今は思います。思い返してみると、むかし英語の授業で習った、手紙の結びの言葉「Sincerely(直訳すると「心より」）に、とても感銘を受けた自分がいました。書くこともしばしば試みたのですが、なかなか使いこなせない、言うのはもっと難しい。１４周年でも、まだ「心より」は無意識でした。これは１５年経って思うのですが、お店で言い続けている「ありがとうございます」にも「心より」が練り込まれているように感じます。同じお店で、さまざまな商品を扱って、それを１５年欠かさず続けていたら、そうなったのだと思います。１０年続けばものになる、とはよく言いますが、１５年をむかえる、今となってようやく「心より」が感謝の言葉とひとつとなって言えるようになりました。やっとです。一年一年、新しい出逢いがあって、積み重ねていくことが形になって、続けることの喜びや楽しさがあります。そうやって広がる新しい展開を、１５歳になった８４にまかせてみようじゃないかと思います。これからもどうぞご一緒に、心よりよろしくお願い申し上げます。２０２５年の８月４日で、ハチヨンは１５周年を迎えます。シンシアリー。